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【事業報告】教室での学習+干潟体験でつくる「探究学習プログラム」

公開日:2022.11.07

東京湾にある広大な干潟で「生物調査&自然体験」

東京都・両国にある中高一貫校『安田学園中学校』1年生の『探究学習』授業の一環 として、フィールドを活用した複合プログラムのサポートをさせていただきました。フィールドは千葉県木更津市にある『盤洲(ばんず)干潟』。小櫃川(おびつがわ)河口部から東京湾へと続く広大な干潟は、東京湾最大であり、全国的に見ても、今では稀となった“川から海へと繋がる干潟の原風景”が残る貴重な場所です。

この生物豊かなフィールドを活用して「干潟の生きもの探し」というテーマ設定のもと、体験を通して「探究学習の手法を身につける」という学校の学習目標を受け、事前・事後学習を含んだ複合プログラムを専門家のアドバイスも受けながら教員の方と力を合わせて作り上げていきました。

フィールド体験当日は6月も8月も雨を、さらに8月は猛暑という厳しい自然環境にも見舞われましたが、砂や泥にもめげず、班ごとに力を合わせて生物調査。その甲斐あって、多くの生物を観察することができました。体験をまとめた『安田祭』(文化祭)のポスター発表には、干潟の生物に対するたくさんの驚きと、生徒それぞれの疑問や考察が描かれ、今後の探究学習につながる多彩な種が芽生えていたように感じられました。

  • 実施校:学校法人 安田学園中学校
  • 体験者:中学1年生 222名(111名×2回)
  • 講師:東邦大学名誉教授 風呂田利夫氏
  • 協力:金田漁業協同組合・木更津市観光協会
  • 受託元:株式会社JTB 教育第二事業部

 

活動の様子

事前学習教材
探究学習には必須の「情報収集」はいかに楽しく、そして探究心をくすぐるか…

 

事前学習教材
*動画はこちら(外部リンク:Youtube)からご覧いただけます。

 

【6月】日帰りフィールド体験:河口干潟〜前浜干潟。連続する干潟の自然を体験。
雨にもめげず…みんなを虜にしているのは、水の中に逃げ込んだカニ?

【8月】生きもの調査:「種の同定」「行動観察」と難易度の高い調査にも挑戦!

ミニレクチャー:干潟の生物と環境を長年研究してきた東邦大学風呂田名誉教授。
ひと続きの「干潟」でも場所によって見られる生物が異なる…調査結果を解説。

体験のふりかえり:海洋学習教材LAB to CLASS『干潟のジグソーパズル』で
フィールドでは見ることができない砂のなかの生物の様子や全体のつながりを確認。

 

 – 授業内容の詳細、参加者の感想等、より詳しい「事業報告書(PDF)」は、こちらからご覧いただけます – 

(文:伊東久枝)