イベント・講座

【事業報告】International schoolでイルカのワークショップ

公開日:2020.09.12

テーマは「イルカと海の仲間たち」

インターナショナルスクールに通う子どもたちを対象に行われた「海」をテーマとしたサマースクールで、「海の生きもの」のセクションを担当させていただきました。コロナウイルス感染予防対策で接触や教材の共有ができないなか、工夫を凝らしての実施となりましたが、終わってみると新たなワークショップのスタイルができ、楽しい時間となりました。そして、日本語と英語が飛び交うワークショップで、野生のイルカの水中映像に見入る子どもたちの姿に触れ、言語を超える“生きものの世界の魅力”を再認識できた一日でした。

  • テーマ:海の生きもの〜イルカと海の仲間たち
  • 対象:都内のインターナショナルスクールに通学する児童 約40名×2グループ
  • 会場:Laurus International School of Science
  • 実施時間:50分×2回
  • 使用教材:実物大のイルカをつくろう!(完成模型)
    海の生きものカード(《海の生きもの椅子取りゲーム》のカード教材)
  • 主な学習(紹介)テーマ:海洋哺乳類「イルカ」の体のしくみ/野生イルカの暮らし/多様な海の生きものの存在を認識する

活動の様子

今回のワークショップのテーマは『イルカと海の仲間たち』。まずは、イルカがすむ海にはどんな生きものがいるのか、みんながよく知っている身近な海の生きものたちは海のどこでどのような暮らしをしているか、《海の生きものカード》を使って学びました。 自分に配られたカードに描かれた海の生きものは「泳ぐ?」「足がある?」「海底にすんでいる?」リーダの質問にそれぞれ考えて、カードをあげたり下ろしたり。みんなが大好物のエビは、海のどこに暮らしていたかな?

東京の島にすんでいるミナミハンドウイルカの実物大模型で、イルカの体のしくみを紹介。イルカの鼻の位置は?尻びれの向きは魚と違う?の質問には、知っている子どもたちが元気に答えてくれました。では、「イルカの耳はどこにある?」…でちょっと頭を抱え、「イルカの目は右目で前を見て左目で後ろを見ることができます」で、「え〜っ」と驚き…。海にくらす哺乳類にちょっと詳しくなりました。

水族館で見慣れたイルカが、本当はどんなところに暮らしているのか…。イルカが眠る様子や、赤ちゃんがお母さんのおっぱいを飲む様子、仲良しのイルカが胸ビレと胸ビレをつけて泳ぐ様子を見て、みんなびっくり。 イルカが暮らす海は、私たちが暮らす場所のすぐそばにあります。みんなが勉強している時、遊んでいる時、ちょっと悲しくなった、今その時も、海の中ではイルカたちがたくさんの海の生きものたちと一緒に遊んだり眠ったり餌を食べたりしています。そんなことを時々思い出して暮らしてくれたら…。きっと海の自然は守られていくように思います。

ふりかえり

通訳が入って50分という1回のワークショップ枠で、イルカだけでなく海の生きものを知ってほしいという欲張りな計画。その上、コロナの感染予防対策で、教材の共有やグループワークは行わないという制約。それでも説明だけで終わらず、子どもたちにできるだけ心と体を動かしてほしいという思いであれやこれやと工夫を重ねて実施したプログラムです。企画段階では根をあげそうになりましたが、終わってみれば、コンパクトなイルカのプログラムができ、今後はこの形でショートバージョンのイルカプログラムをやっていきたいと思えるほどに。

日本語がわかる子や英語オンリーの子など、さまざまなベースの子どもたちへのワークショップは、当日も試行錯誤ではありましたが、インターナショナルスクールのスタッフの皆さまに助けていただき、2回目になると進行もバッチリ。子どもたちにも、イルカ本来の姿と多くの生きものが暮らす海を、感じてもらえたのではないかと思います。

(文:伊東久枝)

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