イベント・講座
【事業報告】オンラインワークショップ「海からみえる 私たちのくらし」
公開日:2022.02.04
実施場所
児童自宅(視聴場所)/小金井市本町小学校校内(教材展示)
実施日時
2021年10月1日(金)〜14日(木)
内陸部の子どもたちが「海を身近に感じる」を最重要課題に!
公立小学校のP T A主催による「家庭教育学級」で、全児童と保護者を対象に「海のプラスチックごみ問題」をテーマに、オンラインワークショップと学内展示を組み合わせたプログラムを実施しました。
「一方向での動画配信オンラインワークショップ」という実施形態で、「自分ごと化」「継続性のある環境保全意識の形成」を高めるために、下記にあげたようないくつかの工夫を行なってみました。
【配信動画】オンラインワークショプ『海からみえる私たちのくらし』:40分
https://youtu.be/ggX8tdYCWWg *概要版ショート動画(6分33秒)
「自分ごと化」する試み
1.児童(参加者)が撮影した写真の利用
配信動画作成前に児童から以下のテーマで写真を募集し、動画に入れることで児童及び保護者に「身近な問題」であることを印象付けるとともに、「共につくる」気持ちを誘発。
募集テーマ:海岸で見つけた不思議なもの/町中のポイ捨てゴミ/身近な川の風景
2.「近隣の川」を主軸に、内陸部と海のつながりを説明
近隣を流れる川(野川/多摩川)を通して、自身の暮らしが海につながっていること、さらに「水の循環」という地球規模の環のなかに在る人間という視点を伝えるため、地域の風景だけでなく、上流・下流の自然と現状も写真や映像で紹介。
「生物への共感」に基づく継続性のある環境保全意識の形成
1.映像を多用し、生物のリアルな姿を紹介
ゴミ問題の現状紹介だけでなく、近隣の海にすむ生物、および地域とつながりが深い「多摩川河口部」に棲息する生物のリアルな姿を、海中映像や写真、水族館等の動画などで紹介。海の生きものの不思議さや魅力を伝え、“命への共感”を育む工夫をした。
2.校内展示
動画配信に合わせて校内に「海洋学習教材(生物カード等)」を展示し、配信動画視聴への動機付けを行うとともに、海の自然へと興味を誘う工夫を凝らした。
校内展示
海ごみ絵本『プラスチックの旅』(一般社団法人J E A N制作)
配信動画で紹介した解説イラストを展示。動画で説明しきれなかった多様なゴミの発生原因をじっくり探せるようにした。
LAB to CLASS教材『海へ!水てき君の大冒険〜森と海のつながり』
森・川・町・海・雲〜という自然界の「水の循環」を、人や生物の利用を交えて紹介。多摩川の写真や地図を合わせて展示することにより、身近な出来事として印象づけた。
LAB to CLASS教材『海の生きもの 椅子取りゲーム』の教材を使って身近な生物の体の仕組みや生態を紹介。
食べたことがあるものは? 実際にみたことがあるものは? 知っているようで知らないことたくさん!
LAB to CLASS教材『餌の餌の餌は何?〜海の食物連鎖』
海の中にある「森」の重要性を紹介。また、海の食物連鎖にのって「マイクロプラスチック」がどのように生物に取り込まれていくのかを見える化した。
図書室の連動展示
関連図書の展示と貸し出し、授業でも取り上げていただいた。
◆対象:東京都小金井市立本町小学校児童、および保護者
◆対象者数:548名(自由参加) *期間中動画再生数:335回
◆協力:一般社団法人J E A N・城ヶ崎インディーズ 矢北拓也・中野陽子・ディスカバーブルー 寺西聡子・新江ノ島水族館・東京都水道局・全国川ごみネットワーク・築地すし好・ジャパンマリンクラブ・沖縄美ら海水族館・いばキラTV・男鹿水族館GAO 公式チャンネル・葛西臨海水族園公式チャンネル・北海道新聞 動画ニュース・サンシャイン水族館・野鳥動画図鑑
– 参加者の感想、実施後のふりかえり等、より詳しい「事業報告書(PDF)」は、こちらからご覧いただけます –
(文:伊東久枝)